member
妹が結婚する

今度の冬、妹が結婚する。

「ねえねえ、おねえちゃん!これとこれどっちがいいと思うー?」
こないだLINEで、ウエディングドレス姿の写真が届いた。
私よりぽっちゃりしてたはずの妹は、
いつの間にか痩せて、ちょっとだけきれいになっていた。
写真に写る妹の表情はどれも晴れやかで、
なんだかすでに、泣きそうになった。
ずっと実家で暮らす妹と、大学から一人暮らしの私。
もう10年以上離れて暮らしているので、さみしい気持ちは特にない。
泣きそうなのは、嬉しくて。

妹は、私とは生き方も考え方も、性格も真逆で、
いわゆる堅実な人生を歩んでいるしっかり者だ。
その日暮らしなフリーターで、
仕事も恋人も住む場所もころころ変わって、
30歳近くなってもふわふわ生きてる私にあきれながらも、
いつも心配して「いいかげん帰っておいでよ」と連絡をくれる。
そんな妹だから、私より先に結婚するだろうなとは、ずっと思っていて、
実際にこうして順調に結婚が決まって、
とても嬉しい。

そして、ウエディングドレス姿の妹の写真のむこうに、
私は、両親の笑う顔が思い浮かんで、泣きそうに嬉しい。
年に1回くらいしか実家に帰れてないけど、会うたび痩せてく母と、小さくなる父。
そんな姿を見ると、しっかりしなきゃと焦ったりもするけど、
相変わらずマイペースにしか生きられない私なので、
両親にはいっぱい迷惑かけてきた。
現在進行形で、今も、かけてる。
今となっては何も言わず見守ってくれているけど、
ずっと心配してくれているのも知ってる。
だから、娘のひとりは無事にお嫁にいくことが決まって、
きっと、とてもとても、安心したと思う。

結婚式は来年だから、まだまだ先だけど、今から楽しみで仕方ない。
妹の花嫁姿も、家族に会えるのも。
Processed with VSCOcam with s2 preset

「どっちも似合ってる!!どっちでもいいよ!!何着てもきれいじゃもん!!」って返したら
「ちょっとまじめに考えてよ!」って怒られた。
でもほんとにそう思ったんだよ。
おめでとう、おめでとう。
うんと幸せになってね。

share
twitter facebook
ayami
これといった特技も取り柄もない、30歳。 猫背、猫っ毛、二重あご。夢はおまけみたいな人…いるとちょっと嬉しかったり、なんとなく楽しかったり、ささやかな幸福感のある人になれたらいいなあ。 そんなわたしの日記です。
art room Maja
名古屋 – 岐阜
「だけど、
冬の尾道旅
鎌倉旅